【災害時】防災士が厳選した命を守るために必要な防災品リスト12選・解説付き+α

 今後、発生が想定されている南海トラフ地震や首都直下型地震、その他の大災害に対して備えをしておくことが重要です。大規模な地震やその他の災害が起きたとき、どのような物があなたの命を守るのか、どのような物があなたの家族や仲間、愛する人たちを守るのか。本記事では、防災士の視点で必要性が高いもので簡単に入手可能のものを厳選してご紹介します。

humal(防災士・調理師)

はじめまして、防災士のHumalです。防災についてお伝えしていきます!

目次

大災害のリスク

 南海トラフ地震では、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%(2020年1月24日時点)とされています。南海トラフ地震は過去1,400年間に約90~150年の間隔で大地震が発生していることから、次の地震までの間隔を88.2年と予測しており、1944年の昭和東南海地震や1946年の昭和南海地震が発生してから、2020年は約75年を経過しているため、南海トラフにおける大地震発生の可能性は高まっています。この地震の被害としては、最大で死者が約32.3万人(注1)、建物の全壊及び焼失棟数が約238.6万棟 (注2 )と想定されています。首都直下地震については、地震調査研究推進本部地震調査委員会より、マグニチュード7程度の地震の30年以内の発生確率は、70%程度(2020年1月24日時点)と予測しています。(国土交通白書2020)(注1) 東海地方が大きく被災するケース。 (注2 )九州地方が大きく被災するケース。

 地震は地球の活動の一つです。プレートの動きによる負荷が溜まると、どこかでその負荷は放出されます。よって、地震は繰り返し、そして「必ず」起こる仕組みになっています。但し、その規模については起こってみないとわかりません。そして、大きな災害では公的な支援は期待できません。大きな災害であればあるほど(おそらく行政も壊滅しているため)国や自治体の助けは震災直後から当分先まで期待できません。自分自身を守り、家族を守り、隣近所を手伝うといった、自助、共助が災害初期の対応になります。その時に適切な備えがあれば命を守る確率を上げることができます。地域の自治体制が整うまで持ち堪えることができるように備えをしておく必要があるのです。

大規模災害で命を守るために必要なもの12選

防災士が厳選!大規模災害で命を守るために必要なもの12選

①携帯ラジオ

②電池

③保存食

④リュックサック

⑤サバイバルナイフ

⑥ウォーターバック

⑦ラップ

⑧薬、応急手当用品

⑨ロープ

⑩ファイヤースターター、ライターなど

⑪ホイッスル

⑫軍手

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それぞれの評価・解説をします!

①携帯ラジオ

 震災直後に一番必要なのは情報です。防災研修である先生はいつも鞄にラジオを常備していると話していました。緊急地震速報、大津波警報など今どのような状態にあり、どこに避難すべきか、「正確な情報」が生死を分ける最も重要なポイントです。津波が迫っているなら、安全な場所まで避難できる時間はあるか、近くにビルなど垂直避難するか、大きな火災が起きているか、原子力発電所はどうか等など、震災直後の命に関わる情報を入手し、迅速に命を守る行動する必要があります。近年はさまざまなアプリやSNSが普及していますが、これまでの実績から考えても一番信頼できるラジオは必須です。

②電池

 携帯ラジオの必要性に合わせて電池の準備も必要になります。多機能ラジオであれば懐中電灯やスマートフォンのバッテリーとしても電池使うので長持ちするものを多めに用意することを推奨します。使用するラジオの電池の種類を事前に確認し、合ったものを購入してください。また、家の中にある懐中電灯やその他の機器は単一、単三、単四が多いのでいざというという時用に用意することをおすすめします。

③保存食

 食事は生存に欠かせません。ローリングストックで消費しながら備蓄をおすすめします。また普段から定期的に非常食を食べて、食べ慣れていることが実際の災害時において重要になります。

④リュックサック

 防災品の持ち運びに欠かせないアイテムです。このサイトで紹介する12アイテム+αが入るもので、運びやすいもの、動きやすいものが良いです(本気で走って問題ない、長時間背負っても問題ない等)。防水機能もあるとよいです。長距離の移動も考えて重くなりすぎないように入れる品物は調整してください。実際に背負ってどれくらい動けるかを試しておくことも重要です。

⑤ナイフ

 防災、防犯、調理などさまざまな用途があり、いざというときに活躍する確率が高いです。丈夫なハンティングナイフ、アウトドアナイフなどがおすすめです。

⑥ウォーターバック

 水は必須ですが、必要最低限の飲み水だけ用意します。まず危険から逃げることを前提に長距離の移動や機動性を考えてウォーターバックを準備します。ウォーターバックは避難した後、避難先や給水ポイント等で給水する時に役立ちます。

⑦ラップ

 防災品は持ち出すことを考えると多くは持ち出せません。一つのアイテムで多用途に利用できるもの、かつ重要度が高いものを厳選する必要があります。ラップは、食事の際に皿に敷いたり、傷の止血に使ったり、手袋の代用や防寒対策、紐の代用や伝言板、雨具にするなどさまざまな用途に利用でき、さらに安価で手に入る優れものです。

⑧救急セット&薬

 応急手当用品(はさみ、ピンセット、消毒液、絆創膏など)、薬(胃腸薬、風邪薬、頭痛薬、解熱剤など)、また持病がある方など普段から飲んでいる薬がある場合は必須で予備薬を用意する必要があります。その他、抗不安薬や抗精神薬、睡眠薬など個別に必要性が高い場合があり、自分に必要な物を備えることが重要です。

⑨ロープ

 ロープは様々な用途があり、物を運ぶ、物を繋げる、高いところなどから脱出する、止血する、支える、区切る、止めておく等、緊急の際に便利です。阪神淡路大震災では一階部分が潰れて脱出できない状態になった事例があり、非常階段や避難はしごが使えない場合など、特定の場面では必要性が高くなります。

⑩ファイヤースターター、ライターなど火起こし道具

 火は、暖をとったり調理をしたりと生きる上で欠かせません。ファイヤースターター(マグネシウムロッド)は雨で濡れても、風が強くても火花を出すことができ、火起こしが安定します。いざというとき用にファイヤースターターをおすすめします。

⑪ホイッスル

 救助を要請する際や、防犯として持っておくことをおすすめします。声が出せない時、声を出し続けるとき、遠くまで知らせたいとき等、特に緊急時のお守りとして防災リュックや身近な物に付けておくことをおすすめします。

⑫軍手

 軍手は切り傷、擦り傷といった怪我防止になり、防寒対策にもなります。軽作業する際など軍手を使うことがあると思います。素手で作業を行うとどうなるでしょうか。人の皮膚は簡単に傷つきます。そして傷は適切な処置がされないと死に至る場合があります。災害時、軍手は必需品です。

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これらの他に必要性の高い物は、 水、懐中電灯(ランタンなど)、ヘッドライト、レインコート、携帯トイレ、ゴミ袋(色付き)、ガムテープ、眼鏡・コンタクト、オムツ、液体ミルク、生理用品、防犯用品、身分証明書・家族の顔写真、ペットシート(トイレに代用)、防寒用品、タオル、アルミブランケット、レジャーシート、油性マジック、携帯浄水器、小銭、モバイルバッテリーなど

防災リスト

□ 携帯ラジオ□ 水(1人1日3リットル)□ マスク
□ 電池□ 懐中電灯(ランタンなど)□ ポータブル電源
□ 保存食□ ヘッドライト□ ポリタンク
□ リュックサック□ レインコート□ 油性マジック
□ ナイフ□ 携帯トイレ□ 携帯浄水器
□ ウオーターバック□ ゴミ袋(色付き)□ 体温計
□ ラップ□ ガムテープ□ 小銭
□ 薬・応急手当用品□ 眼鏡・コンタクトレンズ□ 手指アルコール
□ ロープ□ オムツ□ 毛布
□ ファイヤースターター・ライター□ 液体ミルク□ モバイルバッテリー
□  ホイッスル□ 生理用品□ 万能オノ
□ 軍手□ 防犯用品□  ガスコンロ
□ □ 身分証明書□ カセットボンベ
□ □ 家族の写真□ シャンプー(水不要)  
□ □ ペットシート□ ボディシート 
□ □ 防寒用品□ 
□  □ タオル□ 
□  □ アルミブランケット□  
□  □ レジャーシート□  

「オンリーワン」の災害への備え

 防災品は地域の特性に合わせて必要性が変わってきます。寒さが厳しい地域であれば凍傷などを防ぐため防寒対策が必要であり、暑さが厳しい地域であれば熱中症などを防ぐため暑さ対策が必要であり、たとえば他の地域によりも水の必要性が高くなります。また季節によって準備するものが異なります。雨や雪が多い地域、少ない地域、台風など他の災害の可能性や、都市部・農村部・港町・山間部・離島では、それぞれ必要な物が変わります。例えば山間部や離島ではライフラインの復旧の遅れや公的支援の遅れ、物資の不足が他の地域よりも長期になることが考えられます。よって携帯浄水器や食料、食料を調達する道具や調理する道具の需要が高くなります。基本となる防災品にお住まいの地域に必要な物をプラスで準備することをおすすめします。また自分の他に誰がいるか、家族に乳幼児、妊婦、高齢者、障害者など家族構成や状況によって必要となる防災品は変わります。

humal〔防災士・調理師〕

東京都では「災害に備えた備蓄」について、年齢・性別・住まい・ペットの有無など簡単な質問に答えるだけであなたのご家庭に合わせた備蓄品目と必要量をリスト化してくれます。

https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/

まとめ

防災に関心を持ってくれることが自分や家族、そして数多くの人たちの命を守ることに繋がっていきます。また、少しでも自分や家族、仲間など愛する人たちを守るために準備することは安心の暮らしに繋がります。大きな災害が起きたとき、少しでも多くの命が救われることを願います。

humal(防災士・調理師)

備蓄はローリングストックで日々のなかで習慣化されることが大事です。特別な準備ではなく、日頃利用している食料品や生活必需品を普段から少し多めに備蓄しておく「日常備蓄」で無理なくライフスタイルに馴染む形で取り入れると良いです。

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